10.カテキン
普通、雑誌などでカテキンと呼ばれるものは、ポリフェノールの一種で、本来カテキン類というべきものです。カテキン類は、さらにエピガロカテキンガレード(EGCg)、エピカテキンガレード(ECg)、エピガロカテキン(EGC)、エピカテキン(EC)、カテキン、ガロカテキンというように分類されます。単にカテキンと呼ばれる成分は緑茶には少量しか含まれていません。中でも特に多いのがEGCgで、緑茶の風味と薬効の中心となっています。

番茶が苦いのは、新茶よりもカテキン類が多く含まれていることによることが大きいのです。新茶は、うまみ成分であるアミノ酸が多く含まれているために、苦みがおさえられ、香ばしく甘みのあるお茶となります。カテキン類の薬効を期待するのであれば、新茶よりも二番茶、三番茶の方がいいでしょう。

ツバキ科の常緑樹から作られるお茶の中で、ポリフェノールの含まれる割合がいちばん多いのが緑茶で、茶葉の約80%がカテキン類で占められています。紅茶では30%以下、ウーロン茶でも 30〜40%と少なくなっています。

健康に興味のある方でしたら、活性酸素という言葉は聞いたことがあると思います。体内の取り込まれた酸素が、生きるための利用過程で活性化されたものをいいますが、これが細胞の核内にある遺伝情報を持っているDNAの構造を壊して癌を発生させたり、 LDLを酸化して動脈硬化の原因となってしまうのです。
カテキン類には、これらの余分な酸化物を取り省く抗酸化作用があります。カテキン類の抗酸化作用は、加工食品に使われている抗酸化剤(BHAやビタミンE)などよりも、強いことが証明されています。また、カテキン類とカフェイン、ビタミンCが共存すると、さらに抗酸化作用が強くなります。緑茶には、どちらも含まれていますから活性酸素対策にはもってこいでしょう。

緑茶から抽出したカテキン類を使って、癌の予防だけでなく治療にも役立てないかと、様々な研究が続けられています。また、胃炎や十二指腸潰瘍に関係しているといわれるヘリコバクター・ピロリ菌の除菌といった殺菌作用、ビフィズス菌や乳酸菌といった善玉菌の成育を促進しクロストリジュウム菌などの悪玉菌を抑制する腸内バランス調整作用、虫歯菌が歯に付着するのに必要なグルカンの合成を阻害などなど、あげればキリのない効能が確認されています。